私の飲食店は業績を伸ばそうと、新規のお客さん獲得に注力し、折込チラシや広告、SNS投稿などに奔走しました。しかし思ったほど効果は出ず、宣伝費ばかりがかさみ、売上は伸び悩み、次第に業績は悪化。「どうすれば店を立て直せるのか」と頭を抱えていました。
そんな時、平田さんから意外な提案がありました。
「新規のお客さんにこだわるより、すでにお店を気に入っている既存のお客さんにもっと来てもらえる仕組みを作りましょう」
その方法として、季節ごとのイベント開催を勧められたのです。私は思い切って実行しました。
春は「お花見限定メニュー」。
夏は「ビール祭り」。
秋は「収穫フェア」。
冬は「クリスマス・忘年会プラン」。
既存のお客さんにハガキやLINEで案内すると「また行ってみようかな」と反応があり、イベントごとにリピート客が増えていきました。
常連さんの来店回数は1.5倍に増え、口コミで「毎回違う企画があって楽しい」「友達も誘いやすい」と広がり、新規のお客さんも自然と増えていき。結果的に、来店人数・来店回数ともに増え、業績は黒字化へと転じました。
「新規のお客さんばかりを追いかけていた頃は苦しかった。既存のお客さんを大切にする視点に変えたことでお店が元気を取り戻せた」と振り返ります。